広島県議会生活福祉保健委員会で4月19日、日本共産党の辻つねお議員は、県立広島病院とJR病院の統合問題について質疑しました。
県は、県医師会や広島大、広島市などとつくる検討委員会の提言「高度医療・人材育成拠点ビジョン」として、JR広島駅北側の二葉の里地区(広島市東区)に、大規模な新病院(1000床)を整備する案を公表しました。広島市都市圏の12医療機関の機能分担の検討を求め、うち県立広島病院(南区)とJR広島病院(東区)を統合する案を含んでいます。
県内では、医療機関の機能分担や病床再編が県の思うように進んでいません。今回の計画を契機に、各病院が急性期急性期病床の削減や回復期病床への転換を更に迫られる懸念があります。
同委員会で、医療機能強化担当の斎藤一博課長は、「全国トップレベルの高度医療を提供でき、医療人材を育成・派遣していく拠点にしたい」と説明しました。
辻議員は「今の県立広島病院がなくなると困るという声が寄せられている。地元に病院を残すべきだし、きちんとした説明が必要だ」と主張しました。同課長は「跡地の利用について検討する必要がある」との認識を示しました。
県内では7市町議会から公立病院統廃合反対の意見書
辻議員は、総務省の通知「公立病院経営強化の推進について」(3月29日)が、コロナ禍の現状をふまえて公立病院の再編・ネットワークを促す文言をなくしたことを取り上げ、「県内では7市町議会から公立病院統廃合反対の意見書が出されている。コロナ禍で大切さが再認識された公的・公立病院をしっかり守ることが必要で、国にしっかり意見を言うべきだ」と強調しました。
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