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虚偽文書作成は組織的 公益通報者だけ違法認定はおかしい (9日、総務委員会、藤井議員)
日本共産党の藤井敏子県議は9日、広島県議会総務委員会で、虚偽公文書作成問題を巡る公益通報の再調査結果について質疑しました。
県は当初調査で虚偽作成を認識しながら、事実の有無を特定できないとの結論を出していました。冒頭で杉山亮一総務局長は「公益通報制度が正しく運用されず、県民の信頼を損なったことについて改めて深くお詫び申し上げる」と謝罪しました。
県が再調査で「虚偽公文書作成罪に当たる」と唯一認定した職員が通報者だったことを地元紙が報道。報告書内では職員Ⅽと記載されています。
藤井議員は、通報者の職員だけが法令違反とされたことを「組織的な責任があることは明らか。なぜ職員Ⅽだけが責任を問われるのか」追及。さらに、職員Ⅽが県に求めた再々調査に「きちんと対応するべきだ」と訴えました。 県人事課の丸石圭一課長は「職員Ⅽが罪の構成要件に該当すると弁護士が判断した」と説明。事実認定の再々調査は必要ないとの認識を示したことに、藤井議員は「通報者だけが罪を負うことになっては誰も通報出来なくなる」と指摘しました。
21年11月の当初調査で、上司の職員Aが「実際の協議録ではない。シナリオは私が指示し、職員Ⅾが作成した」と認めていた点について藤井議員は「人事課はこの時点で知事に報告し、是正措置、処分へ進むべきだったのに何故しなかったのか」と質問。同課長は「事実を認定し、知事に伝えるべきでした」と陳謝しました。
最後に藤井議員は「この間の経過を見ると、公文書偽造が組織的に行われ常態化していたことは明らか。組織的な問題として責任の所在を明らかにせよ」と強く求めました。 (注) 公文書偽造問題を巡っては、二つの調査が並行して進んでいました。一つは、今回の文書偽造を訴えた県職員の公益通報の再調査です。 もう一つは、県土木建築局内で発覚した複数の虚偽公文書の調査で、別の調査チーム(トップは山根健嗣副知事)が調べています。 18年度以降に設計変更で作成した協議録が対象。発端は西部建設事務所呉支所でしたが、廿日市、東広島両支所からもファイル名に「嘘」と付けられた協議録が見つかり、調査対象は83件に増えています。
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