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編集局 環境省の「一般廃棄物の排出及び処理状況等(2020年度版)」によると、1人1日当たりのごみの排出量は2016年度から2020年までの5年で925グラムから901グラムへと微減の傾向にあります。しかし、その行く先については、市民の目に留まりにくい現状にあります。901グラムをごみ袋で排出して終わりではなく、その収集・運搬、中間処理、最終処分にはさまざまな工程があり、工程一つ一つに目を向けなければ、出したごみを受け入れる住民への責任を果せません。 目次 ●連続企画● 「新型コロナ」から日本の社会を考える 第28回 「子ども食堂」がもたらすつながり 栗林知絵子 コロナ禍での表面化した隠れた部分としての子ども食堂が、多彩な活動の下、2019年時点で全国に3718か所、2022年で、6000か所が開設(全国の子ども食堂中間支援団体ネットワークhttps://mow.jp/about/index.html#02)されていた。この起こりが、2013年、こども貧困対策推進法この国の子どもの6人に一人が相対的貧困状態にあるとのことが明らかになり、「困難な環境の子どもを何とかしたい、何か自分でもできることはないか」と考える人と人が繋がることから全国に現れた。この広がりは、住民自治の観点から、創意と工夫を生んでいるようだ。が、行政としてこれにどう向き合うのか見てみたい。 官民協同の子ども支援の高まりと言いつつも、この先頭には、住民が複数でお越しこれに対し行政が支援するとなる。これが起きなければ、行政は何もしないのか、と問われるが、豊島区のようにこの集まりの事務局を子ども若者化が担ってはじめて、さまざまな支援情報も公平にいきわたりもし、活動状況も広報されるのです。また、この活動に企業が支援が起きていますが、個人情報の関係でどう行われているのか、企業の参加目的としての社会的責任を果たす中に、この眼目は、見逃せないと思います。データーの改ざんなどせっかくのつながりを大事にしてほしいものです。事務局としての行政の目が大切です。あらゆる剰余のものを繋げていきたいとのことですが、この剰余がなぜ生まれるのか、これも感がてみたい課題です。参考NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ 理事長 湯浅誠https://musubie.org/about/ ●特集● ごみ処理に民主主義を 清掃事業を市民が見えるように 捨てたごみの行方とその影響 藤井誠一郎 清掃業の民主主義がいかに大事かを述べています。「ごみを出したら清掃業者が処分してくれている」で終わりでは、今抱えている課題にきちんと対処できない人を作っているのですね。@収集・運搬A中間処理B最終処分の3工程を過程の複雑さ、最終処分場の延命化策、清掃菊、清掃事業の「一貫性、統一性一体性」とその欠如の影響など課題が大きい、本当は自分の問題何ですね。清掃事業への市民参加。の必要性をもっと自治体が出さなければなりませんね。一方この処分の進歩に驚きをもって知りました、ポルトラルセメント、コンクリートの骨材などの既に使われているのですね。 東京・檜原村の廃棄物焼却施設建設計画について 松村哲朗 ひところ東京都は全国に廃棄物の最終処分場を求めていたと聞きました。今自区内処理が基本になっているとのこと、誰しも自分が出した汚濁物を他人の生活分野に送ることは、道理に合わないでしょうし、これからの未来に向けて人類の発展のどう行うのか、改めて感がて行きたいものです。この事例はこのようなことの前に、押し付けられてという点にありますが、この過程での、解決方法を見ていきたいと思います。大気汚染の解決に科学の発展を期待したいと思います。 ごみ処理場の立地問題と「公正」の諸相 中澤高師 東京都の自区内処理原則が、第一次東京ゴミ戦争の発端から1970年代と言います、第二次が1990年代、2003年には自区内処理原則を事実上放棄されました。「公正」とい言葉が、さまざまな生き方をしてきたのが良く分かります。合意形成の第一歩がこれらの声に耳を傾けることから始まるのですね。 1.立地の公平な分担による公正 2.保証による公正 3.発生抑制による公正 4.手続き的公正 の4つがあげられています。 一部事務組合に住民の意思を反映させることができるか 木村芳裕 一部事務組合課題は、ごみ処理だけでなく、消防、退職金など、行政サービスの一部を共同で行うことを目的に、地方自治法第284条2項に定められています。この組織は、住民の直接民意を代表しにくくなると言われ、ますが、住民のくらしに直接関与する課題であり住民運動によって一部事務組合の方針の変更、首長の変更まで、行うことがあるのです。広域化によって一見運動の対象地域が広くなったように見えても、自治体住民の反対・改善運動によって変えることが出来るのです。ここでの住民と労働組合の連携と、ち密な提案、科学的な根拠が作られています。 処分場予定地からラムサール条約登録地へ ─藤前干潟の保全活動─ 亀井浩次 藤前干潟の保全運動が、環境庁の発足時点で働いていたのですね。環境アセスメントを、環境アワスメントと揶揄された時代から、渡り鳥の貴重な生態系の場だと高度化され、変わりゆく社会を代表する国指定鳥獣保護地区なりました。2000年に「ラムサール条約COP8」で登録湿地になって保全が確定しました。 第64回 自治体学校in松本+Zoomを終えて 全国自治体学校が3年ぶりにリアル方式で687人の参加での開催になった。私たちは、ZOOMでの参加であったが、その雰囲気は感じられた。全大会、分科会、ZOOM会での様子が報告されているが、議員の研修会になっている感じだ。自治体労働者の参加が88人16.2%ではこれからの住民との関係が、心配だ。憲法を生かし、地方自治が息づく街づくりが、新自由主義政策の低迷、雇用不安低下、社会保障の後退の原因を克服するよう、頑張っていきましょう。 ●連載● 人つながるR コロナ禍の外国人技能実習生支援活動 鳥本敏明 ベトナムからの実習生のコロナ禍でのシェルターの果たした役割が綴られています。今日本には外国からの労働者が来ていますが、選ばれない国になっているようです。実習生受け入れ企業の7割ほどに何らかの違反があるという労働基準監督署の報告からも、受け入れ企業の適正化は実習生問題だけにとどまらず日本の社会問題として解決が求められています。 くらしと自治と憲法と 第17回 高まる戦場化の危機の中で求められる「憲法力」の発揮 前泊博盛 沖縄の米軍占領時期の「法治国家」には程遠い「放置国家」での沖縄県民の苦悩が述べられ、今、「権利は与えられるものではなく自らの力で奪い獲るもの」という心情が垣間見られます。戦後の日本国憲法の柱は「平和主義」の徹底です。ところが憲法施行から75年を経て、日本は憲法違反の自衛隊という名の事実上の軍隊を保有し専守防衛から逸脱した準備が行われています。戦後77年を経て、憲法の形骸化にいかに歯止めをかけ、立憲主義と平和主義を貫徹することが出来るか、国民全体で真剣に論議すべき時期を迎えています。 検証 津久井やまゆり園事件を人権の視点から考える 第11回 連載中間まとめ ─なお、論ずべきこと 井上英夫 この間述べられた項目の整理がされ、人権の担い手に問うで、自覚と人権を保障するケアを実践する必要があるでしょう。改めて公務労働者・自治体労働者そして社会保障・社会福祉労働者すなわちケア労働者の皆さんに考えて頂きたい。 シリーズ 地域発信 小さい林業で森を編集 第4回 地域の木を地域で使う 滝川景伍 野菜と木材の違いが述べられ、地産地消が取り入れられないかの検討を行い、現実そう甘くはありません。と述べておられますが、対価に火に違いが大きいですね。又針葉樹は燃えるスピードが速いので、薪ストーブユーザーなどには不向きだとか木材の性質にもよることも大きいのですね。薪づくりから始められたようです。自伐材林業で出た、根曲がりや梢部分の木を発明ラボで使うことで新たな命が吹き込まれたようです。木工家や家具職人、さらに言えば地域の人がDIYで使う木材まで、地元の木が使われるようになると、そこに小さな循環が生まれ、森と人のつながりが出来てきています。多くの団体との連携がこれからも広がればいいですね。 おきなわ定点観測 第7回 与那国島での偶然の出会い ─離島医療を支える医師たち 関 耕平 「健康で文化的な最低限度の生活」が保障されているかどうかは、福祉水準の全国平均ではなく、地理的に不利な離島やへき地の状況によって初めて明らかになります。先生の今回のテーマ離島での医療です。 公民館における出会いと学び 第4回 持続可能な地域づくり 田中純子 今回のESDはEducation for Sustainable Developmentの略で「持続可能な開発のための教育」と訳されています。今、世界には気候変動、生物多様性の喪失、資源の枯渇、貧困の拡大等人類の開発活動に起因する様々な問題があります。ESDとは、これらの現代社会の問題を自らの問題として主体的に捉え、人類が将来の世代にわたり恵み豊かな生活を確保できるよう、身近なところから取り組む(think globally, act locally)ことで、問題の解決につながる新たな価値観や行動等の変容をもたらし、持続可能な社会を実現していくことを目指して行う学習・教育活動です。の話ですが、これを公民館活動の中で行われているとは。驚きと、広島の公民館はどうだろうかと思いました。 @NEWS 入管法「改正」案とタンザニア人ゲイ・カップルの難民申請 斉藤善久 入管法について私たちは、特殊な外国人の問題であることに留まらず、日本国名民にとって、自分たちの国がそのような偏狭で差別的な、社会的弱者の人権をおろそかにする国になっていいのかという問題にほかなりません。 BOOK REVIEESDW ローカル・ネットワーク Jつうしん 自治の風─静岡から 第6回 地域医療を守る─住民運動と共同して 中村恵美子 厚生労働省はコロナ対応での公立病院の重要性を認識して、地域医療構想の重点を「赤字解消」から「経営強化」に変更せざるを得なくなったことは地域運動の成果だ。 編集後記
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