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広島市政白書ニュース第3回は、各論8分野の中V福祉・医療・介護の論文について気がついた点、読んでほしい文をあげてみました。 この項は、8の論文から、それぞれの団体から専門的な戦いの中から、広島市の現状と、特に安倍内閣により社会保障費削減に対し怒りを述べ、困難な課題を提起しています。 V.福祉・医療・介護 その1 T昨年広島市に、社会保障推進協議会(市社保協)が設立され、意見交流の場が確立され、共通の行動が出来るようになりました。 これを受け、今回はそのうちから、健康と生活を守る会、介護保障を求めるひろしまの会、広島県高齢期連絡会、市社保協、広島市市民病院職員労働組合、障害者と家族の暮らしと権利を守る広島連絡会(広障連)、子どもの重度障害者の医療費の無料化を求める連絡会、広島市社会福祉事業団労働組合の方々から投稿して頂きました。 これらの課題は「国の制度による問題であり、地方自治体がどう仕様もない課題である」との意見も大きく、具体的に広島市が対応できないと、手を放す部分があり、全面的な討論になっていません。 しかし被害を受けるのは市民であり、その圧倒的な声を集約する活動と、その要求に対し松井市政がどう答えるかが、大きな課題です。しかし、声をあげなければ、市は動こうとしないのも事実です。民主主義社会にあって、地方自治体の役割を真摯に問う活動は、市民の不断の努力が必要であり、その改善方法を考える力を磨く、そして地方自治体として何が出来るかに転化させていきましょう。
1.住まいは人権 広島市営住宅の現状 2014年8月及び2018年7月の豪雨と広島市は、山裾に開発された住宅団地災害を受け、その避難場としての、公営住宅の活用が始まりました。その公営住宅の現状と、問題点を提起しています。 東日本大災害から、新たな住宅セーフティネット制度が生まれていますがこの活用が広島市ではなおざりにされています。現存の住宅の耐用年数が近づくに従い、早期な改善が必要です。高齢者の一人暮らしの増加は目に見えており、安心・安全な公営住宅への要望は増えています。 民間の空家住宅の活用も合わせ行い、予算を増やし増設することは、広島市の経済力では今できるのではないでしょうか。しかし、広島市が行っている重点は、家賃滞納者の追い出しであり、改修工事の停止です。このような現状を私たち市民は放置していていいのでしょうか。 今回は3点について要求の根幹を提起しています。 「家賃の滞納世帯で、最終通告発送件数71件、使用許可取り消し件数30件、明渡し請求提訴件数2件です。」 2.住民のための真の介護保険制度に 介護は、以前広島市ではヘルパーさんの仕事として、安心安全な気持でいましたが、18年前国の制度として、介護保険が導入され、保険であるがゆえに、その運営は民間なりの、効率性、効果性が問われ、そこで介護される要介護者に対する配慮は欠けだしました。大きな分岐点に立たされています。その実態を学びましょう。 制度の改悪の変遷と、そこで働く介護士の実態、介護保険料の高騰、特養ホームの実態を述べ、広島市として何をなすべきか、7項目について提起しています。 また現行制度の概要を資料として挙げています。これを使ってミニ講座で学習して下さい。 「広島市は、待機者が、何年入所を待っているのかを把握し待機年数を減らすなどの目標をもつべきです。」 3.高齢者交通費利用助成 今広島市の高齢者は、293,662人(2018年)24.6%です。この人たちに広島市は、当初1993年に、市民要求で高齢者公共交通機関利用助成制度を作らせ、年額8,460円を支給していました。この制度の変遷とその主要な課題について述べています。 なぜ今、この制度の見直しが生まれたのでしょうか、今後は敬老パスとしての制度要求を市民運動として掲げる提案がされています。 今、団地では40%を超える高齢化社会のところが生まれており、重要な課題です。それぞれの地域を見ながら、この制度のあり方に声をあげていきましょう。 「6月議会に向けて、制度の縮小・廃止の撤回を求める請願署名に取り組み、短期間で9,289筆の署名を集約し、請願を行いました。」 4.広島市の国民健康保険制度を考える 広島市では国保世帯が155,681世帯で、そのうち滞納世帯数は33,014件(21%、2017年6月)となっています。 この人たちには、国民健康保険は、社会的には、低所得者の社会セフティーネットとしての役割を果たしてきました。 今、この制度の大きな変化が起きています。どのような変化になっているのか、まず知りましょう。 また、すでに、平成36年度で17〜 19%台の増(約3〜4万円)となることが宣言されているのです。そしてその反対の声をあげるよう学習し広げましょう。これは社会的には広い分野の方々に影響を与えるものですから。 また次の用語について、しっかり学びましょう。 県単位化、市町の役割、広島市国民健康保険赤字解消計画、平成36年度のモデル保険料額、 「このままでは、社会保障としての国民健康保険制度は破綻します。」 5.広島市立病院の独立行政法人化からの4年 広島市には4つの公立病院が、4年前に独立行政法人という行政の手を離れています。市民病院としての身近な施設が、公立病院としての機能を果たすことがこれからもできるのでしょうか。この疑問に答えてもらいたいものです。 独立法人になり、2014年は11億円の黒字、2015年は5億円の赤字、2016年は9億円の赤字、2017年は2億円の赤字となったようです。市民が支える病院として私達の声が反映されるようにしたいものです。 この文には、これから、市民・従業員への影響にどのようなものがあるのか記載されています。また、働く看護師の勤務の変化が挙げられています。かってのナイチンゲールの世界が、どう変化しているのでしょうか。安心安全そして癒しの公共施設としての姿を、私たちは職員の方々とともに声をあげていきましょう。 「経営形態が変わっても、市民のいのちと健康を守るための自治体病院としての責務を果たしていくことが、強く求められます。」 6.広島市の障害児者の福祉政策の問題点 広島市の障害者福祉の独自制度は、大きく変わろうとしています。これまでの歴史とこれからの課題を総括しています。 国全体の大きな方針のなかに「地域移行」という名の元に、責任を自治体に転嫁しています。しかし、その中でも地域の運動により、改良・加算させる運動が作らてきました。広島市での、これらの実態を学び、今後の教訓にしてほしいものです。 重度障害者の医療的ケア、グループホームの制度基盤、精神障害者の「社会的入院」、地域生活支援拠点等の整備、障害福祉施設の一般就労へ移行促進、就労移行支援事業所、障害児支援の提供体制、児童発達支援センター、放課後等デイサービス事業所、「保健、医療、障害福祉、保育、教育等の関係機関が連携を図るための協議の場」、等の言葉が出てきます。 それぞれの施設課題には、人間としての権利保障を求めています。それぞれの課題にあった施策がどのようになっているのか、私たち市民は理解しなければいけません。 また、障害者の多様なくらしに必要な事業量がどう図られているのか、切り捨てされていないか、 「職住分離」、成果主義、最低賃金、ケアマネジメント、相談支援事業所、の運営計画に、この視点での検証を行ってほしいものです。 今日までに、多くの障害児者の課題が社会化されてきました。今後誰もが、バリアフリーの社会であるために、一つ一つを確立させて活きたものです。 「本人の願い、利用者の視点に立った、制度運用の在り方を考えていく必要があります。」
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