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広島県議会文教委員会で8月19日、日本共産党の辻つねお議員は、県教委の入札公示前の委託事業について、平川理恵教育長と親交のある京都市のNPO法人パンゲアに県教委職員が事業費の想定などをメールで伝えていたと「週刊文春」が報じた問題を取り上げました。
事前聞き取りを大きく超えている
メールは、「教育長からお伝えしていることと存じますが」と前置きし、事業費や入札日程の想定が記されていました。辻氏の「なぜこのようなメールを送ったのか」という質問に、県教委総務課長の杉本真一氏は「事業の検討段階での情報収集が目的だった」と説明。辻氏は「入札公告時期や金額も書かれており、官製談合防止法違反の疑いがある」と主張しました。
辻氏は「他の二社にも同様の内容を伝えたと報道されているが、どこか」と質問。同課長は「公表を前提に聞いていないので名前は出せない」と返答。辻氏は「名前が出せないとパンゲアだけに打診したと思われても仕方がない」と指摘しました。
自分のお友達に優遇的発注を繰り返している
県教委がパンゲアと契約した事業は2020〜22年度に6件、総額2645万円に上ります。2件は随契で、4件はプロポーザル方式での入札ですがその内3件はパンゲアだけが応募していました。また、平川教育長とパンゲアの森理事長は交流サイト(SNS)に会食する写真を載せ、メッセージを送り合うなどしていました。辻氏はこれらのことを指摘し「報道の『自分のお友達に対して優遇的な発注を繰り返している』という指摘は当たっているのではないか」と質問。同課長は「広がれた公募という形は保っていた」と答えました。
倫理要綱。教育長がもっとも襟をただすべき
「広島県教育関係職員倫理要綱」では、利害関係のある業者との疑惑や不信を招くような行為として「飲食をともにすること」を禁じており、違反者には処分を科すことになっています。同課長が「特別職は対象外」と説明したので、辻氏は「、職員を指導する教育長は一番襟をただすべきだ。どう考えるか」と質問。平川教育長は「今後は県民の皆様に誤解や不信のないよう努めてまいりたい」と答えるのがやっとでした。
ワンマンな振る舞い。あってはならない
「県職員が森理事長の機嫌を損ねると、教育長が職員を呼び出して叱責。森氏が県教委に来れば丁重なもてなしが必要で職員は辟易している」と報道されたことについて辻議員は「事実ですか」と問い、同課長は「無いととらえている」と返答。辻氏は「このような事はあってはならない」と指摘しました。
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